2026年8月18日(火)/ ワシントンプラザホテル浜田

一般社団法人石見地域循環共生協議会(LC3/愛称:ルーシー)は、2026年8月18日(火)、ワシントンプラザホテル浜田において、第1回社員総会を開催しました。総会に続いて、株式会社中海テレビ放送/Chukaiトライセクター・ラボの上保裕典氏を講師にお迎えした基調講演と、石見地域で実際に事業を動かす実践者によるフォーラムを実施し、会員・関係者の皆さまに多数ご参加いただきました。
設立後はじめてとなる今回の総会は、本協議会が「協議・連絡の場」にとどまらず、石見という地域を実際に「経営」する担い手へと育っていくための出発点となりました。
第1回社員総会
社員総会では、矢口伸二代表理事のあいさつに続き、事業報告・決算、事業計画・予算をはじめとする各議案について審議を行い、いずれも承認されました。〔※議案名・審議結果の詳細は議事録に基づきご確認ください〕
本協議会は、経済産業省「地域DX推進ラボ」の認定を受け、いま第2期への歩みを進めています。総会では、この第2期に向けた方向性として、地域に眠る人材・技術・資源を束ね、地域全体を俯瞰して一体的にマネジメントする「民間の地域経営主体」をめざす姿が共有されました。
基調講演|公共・民間・市民社会の協調と共創による地域生活圏の実現に向けて
講師:上保 裕典 氏(株式会社中海テレビ放送 地域創造本部 地域づくり推進部/Chukaiトライセクター・ラボ)
上保氏は、建設コンサルタント、民間シンクタンクを経て、2020年4月より鳥取県米子市と民間企業が設立した地域新電力「ローカルエナジー株式会社」に従事。2022年4月からは株式会社中海テレビ放送が発足させた地域シンクタンク「Chukaiトライセクター・ラボ」において、公共・民間・市民社会の協調と共創を促進する各種事業に取り組まれています。鳥取県や自治体の政策に関わる委員のほか、環境省「脱炭素まちづくりアドバイザー」等としても活動されています。
講演では、人口減少や地域経済の衰退が加速するなか、これからの地域づくりが、人口減少を受け入れつつ経済や社会を維持する「スマートシュリンク(賢く縮む)」の段階に入っているとの認識が示されました。行政単独での課題解決が限界を迎えるなか、そのカギを握るのは、自社の人材やノウハウ等のリソースを活用しながら多様な主体をつなぎ、地域全体をマネジメントする「民間の地域経営主体」であると指摘されました。
あわせて、国土形成計画(令和5年7月28日閣議決定)に掲げられた「地域生活圏」の形成に向け、Chukaiトライセクター・ラボが鳥取県西部地域の9市町村とともに進めている具体的な取組事例が紹介されました。情報・エネルギー・知を地域内で循環させる「地産地消」の考え方は、石見地域が第2期に向けて描く姿と重なるものであり、続くフォーラムの土台となりました。

フォーラム|石見を、自分たちで経営する
― 地域循環共生協議会(LC3)が「民間の地域経営主体」へ育つために ―
基調講演を受けて開催したフォーラムでは、石見地域でいま実際に事業を動かす4人の実践者が登壇し、それぞれの現場をDX(デジタル)・GX(グリーン)・EX(教育・人材育成)・CX(文化・体験)という4つの機能として持ち寄りました。進行は岡野智博(LC3顧問)が務めました。

| X | 領域 | 石見での取組み | 登壇者 |
|---|---|---|---|
| DX | デジタル | 市民向けアプリで住民接点をデジタル化=情報の地産地消 | 大畑 拓治 氏(仁摩電気株式会社 代表取締役) |
| CX | 文化・体験 | デザイン・観光で価値と外貨を創造=文化・体験の価値化 | 平下 茂親 氏(SUKIMONO株式会社 代表取締役) |
| GX | グリーン | エネルギーの地産地消で域内経済を循環させる | 矢口 伸二 氏(神楽電力株式会社 代表取締役/LC3代表理事) |
| EX | 教育・人材育成 | 知やノウハウを集約し次代の担い手を育てる=知の地産地消 | 上保 裕典 氏(株式会社中海テレビ放送/Chukaiトライセクター・ラボ) |
第1部では、各登壇者が自らの取組を紹介するにとどまらず、「何を地産地消しているか」「誰とどう組んでいるか」「どうすれば補助金の先も続くか」という共通の問いに答える形で、現場の実感を語りました。
第2部では、それぞれの実践を掛け合わせることで何が生まれるかを議論しました。「DX×GX」では、住民接点となるアプリとエネルギーの地産地消をつなぎ、住民の毎日の行動をそのまま地域経済の循環につなげる可能性が語られました。「CX×EX」では、文化・観光の取組を個人の力量に依存させず、担い手が育つ事業へと育てるための仕組みが論点となりました。さらに、立場の異なる主体をひとつの動きにまとめる「納得解」のつくり方や、浜田市・島根県立大学をはじめとする行政・大学と何を組むべきかについても、具体的な言葉で共有されました。
結びでは、各登壇者がLC3というハブに接続できる「一手」を提言。上保氏からは、地域全体を俯瞰し一体的にマネジメントする経営主体の必要性とともに、「企業や地域の成長は個々人の成長とともにある」という考え方が、石見へのメッセージとして示されました。最後に矢口伸二代表理事が、協議会が寄り合いにとどまらず、DX・GX・EX・CXを束ねて石見を経営する主体へ育つ決意を述べ、「石見を、自分たちで経営する」というテーマに帰結する形で締めくくりました。
第2期に向けて
今回の総会・基調講演・フォーラムを通じて、本協議会が地域課題を共有し、具体的な取組につなげる「使える場」であることを、会員および地域の皆さまと確認することができました。石見地域循環共生協議会は、今後も市町村・大学・地域事業者の皆さまとともに、地域の内側から発展をつくる歩みを進めてまいります。
ご参加・ご協力をいただいた皆さまに、心より御礼申し上げます。
開催概要
| 日時 |
2026年8月18日(火) |
| 会場 |
ワシントンプラザホテル浜田(島根県浜田市) |
| 次第 |
第1回社員総会 / 基調講演(16:40〜、約40分) / フォーラム(17:30〜18:30) |
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基調講演 |
「公共・民間・市民社会の協調と共創による地域生活圏の実現に向けて ~これからの地域づくりに求められる民間地域経営主体・組織とは?~」 |
| 講師 |
上保 裕典 氏(株式会社中海テレビ放送 地域創造本部 地域づくり推進部/Chukaiトライセクター・ラボ) |
| フォーラム |
「石見を、自分たちで経営する ― 地域循環共生協議会(LC3)が『民間の地域経営主体』へ育つために ―」 |
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登壇者 |
大畑 拓治 氏、平下 茂親 氏、矢口 伸二 氏、上保 裕典 氏 |
| 進行 |
岡野 智博(LC3顧問) |